格好いい受が好きーIntimacy

先日、年下攻めって良くみるけど、何がそこまで人を狂わせるのか? と思い、WEB検索してみると「本来主導権を持っているはずの年上(受)が、年下(攻)にリードされているのが良い」とのことだったので、なるほどわかる!と思って描いたらくがきです。多分身体的な攻守は逆転しないけど、精神的には青島には攻であってほしい…攻と攻のBLが好きですね、私は。

以下R18な話題なので、ゲイカルチャーとか苦手な方はご注意。

…ティム・ディーンが『Unlimited Intimacy(限界のない親密さ)』(二〇〇九)で分析しているように、積極的にHIVに感染したいという欲望もある。ベアバッキング、生掘り、日本のゲイ用語でいうところの「ヤバ種(感染した精液)」を種付けしてほしい」っていう欲望。そういうコミュニティがあるわけです。ある種の「のろわれた種族になろう」という快感共同体のサブカルチャーがある。これはとても複雑な、精神分析的な扱いを要することですね。
ー溝口彰子「BL進化論[対話編]」

創作BLをやっているのに、BLについて何も知らない。ということで溝口彰子さんのBL進化論を読んでいるわけです。もともと、二次創作BLを読んだりはしていましたがきちんと創作BLを読んだのは高校生ぐらいかな? 当時からテクノサマタ先生やよしながふみ先生が好きで、女の子が排斥されていない作品を好きになりやすかったかもしれないです。あと愛の表現が人間愛的なやつ。

あとこれをいうとそれはBLじゃないだろ!と各方面から言われてしまいそうなのですが、私が目指しているBLは江國香織先生の「きらきらひかる」的なものだと思うんです。
時代背景により呼称も「ゲイ」じゃなくて「ホモ」だったり、いろいろ古いんですけど。
でも今読んでも驚くほど新しいと思うところもあります。

「きらきらひかる」は男性の恋人(紺くん)がいる勤務医の睦月が、お見合いでアル中の笑子と結婚した後から始まる物語です。睦月はゲイなので、笑子とはセックスレスで、結婚後も紺くんと会ってて、子供の頃からの情もあって多分恋愛的に好きなのは紺くんの方。でも笑子のことも夫として大切にしていて、一緒にご飯を作ったり風呂で金魚を泳がせたり七夕の短冊を飾ったりする。紺くんは睦月と笑子の結婚祝いに「青年の木」を贈ってくれる。笑子と紺くんはなぜか妙に馬が合う。

「でも、彼らは魔法のライオンなんですって。群をはなれて、どこかに自分たちだけの共同体をつくって暮らしているの。彼らは草食なのよ。それで、もちろん証明されてはいないんだけど、早死になの。もともと生命力が弱い上にあんまり食べないから、みんなすぐに死んじゃうらしいわ。暑さとか寒さとか、そういうことで。ライオンたちは岩の上にいて、風になびくたてがみは、白っていうよりまるで銀色みたいに美しいんですって」
 何の感情もこめないふうに、笑子はそう言った。暑さや寒さで死んでしまう草食のライオン⁉︎ そんな話はきいたこともない。どうこたえていいかわからずにいると、笑子は僕の顔をじっと見て、
「睦月たちって銀のライオンみたいだって、時々思うのよ」
と言った。
ー江國香織「きらきらひかる」

今だとこの文章も、差別的に映ったりするんだろうか? だけどどこかで私はマイノリティーであること、公にできないが故の関係性の親密さみたいなものを信じているのかもしれません。BLに限らず、「理解してもらうことを放棄すること」「ごく少数の理解してくれる人たちと溶け合いたい欲望」そういうものを物語の中で探していて、もしかしたら時代に合っていないのかも。でも、多様性の時代が進んだとしても、時代に関わらず残り続ける部分もあるようにも思います。多分本質的には男同士だからというだけではなく、どんな性別同士でも有り得るのですが、たまたま青島と椿さんの場合はBLという枠に収まっただけのような気もする。

エロの扱いについても難しいところだなあとここ数ヶ月悩んでいたのですが、セックス自体は私の場合は必要以上に書かなくてもいいのかなという結論に今は至っています。「美貌の青空」のタイトルの元になった曲に「別々の惑星に 僕たちは棲む双子さ」という歌詞があるのですが、椿さんと青島については、そういう相手と関係していること自体へのエロさみたいなものがあり、もうそれでいいかなと半ば投げやり気味に思うのでした。

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